三菱化学メディアでは、トップレベルの実力を持ちながらも十分なサポートや活動資金が得られないスポーツ選手を支援している団体「BLUETAG(ブルータグ)」の理念に共感しサポート企業となっています。その所属選手の1人、車いす陸上競技の洞ノ上浩太(ほきのうえ・こうた)選手は、フェスピック大会でのフルマラソンで堂々の金メダルを獲得など、世界の大舞台に参戦しています。洞ノ上選手にインタビューに応じていただき、「車いす陸上」にかける想いなどを語っていただきました。ぜひご覧ください。

最近は海外の大会にも招待選手として参加されているということですが、直近の大会の結果などを教えてください。

昨年(2010年)の11月7日、ニューヨークシティマラソンに出場してきました。世界でもかなりの選手が参加していて層も厚く、コースもアップダウンで厳しいコースでした。そのコースに初めて出場しました。朝8時半にスタートでしたが、日差しは結構強かったです。でもかなり気温は低かったですね。でも寒いのは苦手ではないです、他の選手と比べて。

初めてということですが、結果はいかがでしたか?

今回初めて出場して、6位でした。ぎりぎり6位までが入賞だったんです。前半ちょっとコースがわからなかったにもかかわらず、上り坂などで結構仕掛けてしまいました。中~後半の25キロあたりの長い坂で優勝候補の選手のアタックにあってしまって、そこでやられてしまいました。

レース内容は、どのような感じでしたか?

オーストラリアにクート選手という、この大会で三連覇しているすごい選手がいました。実は「上りでは何とか世界一になりたい」と考えて臨んだのがこのニューヨークシティマラソンだったのですが、残念ながら彼には届きませんでした。コースの下見もしたのですが、交通規制だったり、一方通行を逆走したりするコースもあったりして、下見が3分の2ぐらいしかできなかったんです。でも何とかイメージはできた、ということでレースに臨みました。ラストスパートだと競り勝つのが困難なので、前半から結構ガシガシと上りで行ったんです。すると、25キロ地点ぐらいの、2キロ続く上り坂でカウンターアタックをやられました。そのとき本当に意識飛びそうになるぐらいの上りの早さで。「これがクートか」と思いました。年に1度あるニューヨークシティの大会でそういうことを知れたので、世界選手権、ロンドン・パラリンピックに向けて、本当に良い経験になりました。

そのようなライバルをどう思いますか?

彼はいい目標です。時代がずれていて引退していたらチャレンジできないので、今それにチャレンジできるっていうのはありがたいことです。他にデイビッドというイギリスの今回優勝した選手もものすごく早かったです。そういった競合がいる中で臆することなく上りでもアタックできたっていうのは、自分の中でも次に繋がるレースだったんじゃないかなと思います。当たって砕けろ、じゃないですけど、当らんと砕けるかどうかもわからないし。今回は見事砕けたんですけど。次は当って砕けないようにしたいですね。どれぐらいで砕けるっていうのは大体分かったので、本当に良い経験になりました。でもクート選手の上りは、強いとは思っていましたけど、ここまで?ていうぐらいでしたね(笑)

なかなか難しいレースだったのですね。

もうちょっと体力温存しても良かったかとも思いましたが、ラストスパートになると勝負にならないので、早い段階から勝負を仕掛けました。自分の中では力は出しつくしたかなという感じです。でも、もうちゃんとコースも頭の中に入っているので、来年はしっかりと優勝を狙っていきたいと思います。

その翌週またすぐに国内の方で大会に出られたんですよね?

そうです。車いすマラソンだけの大会では、世界で一番大きい規模です。ニューヨークシティマラソンなどは市民ランナーがいて、それに車いすの部がある、という感じなのですが、その大会は車いすのみの大会でした。300人以上が参加して、そのうち海外選手も20カ国以上から40~50人ぐらい参加していましたね。世界トップクラスのランナー選手達が集まるっていうような大会で、世界記録も生まれています。世界記録保持者も毎年来ていますし、外人選手もこの大分国際で結果を出すのが結構ステータスとなっているんです。結果、何とか初めて先頭集団に食らいついていくことができて、最後のトラック勝負で2位を獲得することができました。国内ではトップでした。

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